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ONとOFF

こんな話を見たことがある。

ある大女優、は、売れない頃と同じ様に公共交通機関を使い、放送局やホールなどを行き来していたと言う。

だが、その風態や話し方は、ごく普通のオバサンで、到底大女優には見えなかったと言う。

無論、全てを自分で運ぶ事はできないから、大荷物などは事務所に任せていたこともあり、道中熱烈なファンにあっても本人とは気づかれることなく、良くて同じファン、下手をすると通りすがりの女性としか扱われなかったと言う。

だから、OFFの動向が不明な謎の人物、だとされていたと言うし、楽屋口などでファンと間違えられる事もあったらしい。

さて、これはアイドルも同じだろう。

仕事として動いているときは、アイドルとしての輝きを見せていても、仕事ではない時や、楽屋口を入るまで、或いは出てからは、完全にその輝きを消し去り、自分自身のファン、或いは批判的な傍観者として振る舞う事ができれば、ストーカーとて気がつくまい。

こんな話もある。

今は有名な役者だが、売れなかった頃を思い出しては当時通っていた焼き鳥屋やおでん屋などで静かに飲んでいる事があると言う。

当然、店の経営者や古くからの常連は知っている。

だが、最近の常連はそのことを知らず、その役者の演技の拙さをこき下ろす。

するとこき下ろされている本人がそうだそうだと同調し盛り上がると言う。

いつバレるかとハラハラするのは古くからの常連と経営者。

当の本人は上機嫌だと言う。

その位にONとOFFとを恰も別人の様に切り分けられれば、案外効率的な自らの警備になりはしまいか。

ONとOFFとの境界を低く曖昧にしかできない事、しない事が、こんな問題を引き起こしている一因かもしれない。

■ファンとの距離が裏目に、小金井刺傷事件にみる身近なアイドル警備の難しさ

(THE PAGE - 03月01日 10:23)